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Management Column新たな高年齢者雇用施策と企業の役割

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わが国の経済社会において、人口減少と少子高齢化は避けて通れない課題です。こうした中、厚生労働省は令和8年度から11年度までを対象とした新たな「高年齢者等職業安定対策基本方針」を策定しました。
基本方針が目指すのは、働く意欲を持つ高年齢者が、年齢を理由に一線を退くのではなく、その豊かな経験と能力を最大限に発揮し続けられる社会の実現です。単なる雇用の延長ではなく、いかにして「生涯現役」の環境を整え、持続可能な労働市場を構築していくのか。
本コラムでは、新たに示された施策の柱と、企業・個人に求められる意識改革について紐解いていきます。

1.高年齢者等職業安定対策基本方針とは

「高年齢者等職業安定対策基本方針」は、働く意欲を持つ高齢者が、年齢に関わらずその能力を最大限に発揮できる社会を目指し、「高年齢者雇用安定法」第6条第1項に基づき、厚生労働大臣が策定しています。
策定にあたり、日本の急激な人口減少や少子高齢化の推移など、現在の高齢者がどのような職種や形態で働いているかの実態を踏まえ、時代の変化に即した支援策が打ち出されます。

2.新たな「高年齢者等職業安定対策基本方針」の概要

令和8年度から令和11年度までの4年間を対象とする新たな「高年齢者等職業安定対策基本方針」は大きく4つに構成されています。

■第1:高年齢者の就業の動向に関する事項
高年齢者が直面している現状や意識、労働環境の変化について、6つの視点からまとめられています。

[1 人口及び労働力人口の高齢化]
2040年には、65歳以上の高年齢者人口が約3,928万人に達すると推計されています。これは、20年間で約325万人増加することに加え、国民の2.9人に1人が65歳以上となる計算であり、社会全体の高齢化がさらに進む見通しです。
[2 高年齢者の雇用・就業の状況]
2024年時点の就業率は、60〜64歳層が74.3%、65〜69歳層が53.6%となっています。これらは2014年比でそれぞれ13ポイント以上、上昇しており、諸外国と比較しても群を抜いて高い水準にあります。
[3 高年齢者に係る雇用制度の状況]
企業側の制度整備も進んでいます。
70歳までの就業確保措置の実施率は、2025年時点で34.8%となっています。また、定年後の賃金水準を定年前の8割以上に設定している企業が39.6%(2024年)に達し、2019年比で15.1ポイント上昇するなど、待遇改善の動きも見られます。
[4 高年齢者の職業能力開発の状況]
60歳以上の層では「勤務先からの教育(Off-JT)」および「自発的な学習」のいずれも約16ポイント低い水準にあります。
[5 高年齢者の労働災害の状況]
安全面での課題として、高年齢者は労働災害の発生率が高いことが指摘されています。
特に、加齢に伴って労働災害が発生するリスクが高まる傾向にあるため、職場環境の改善が求められています。
[6 高年齢者の就業意欲]
働く側の意欲は非常に高く、「70歳くらいまで」あるいはそれ以上の年齢まで働きたいと考える人は、全体の8割を超えています。こうした高い意欲を、いかに実際の雇用や多様な就業機会に結びつけていくかが鍵となります。

■第2:高年齢者の就業の機会の増大の目標に関する事項
令和11年までに達成を目指す具体的な数値目標が定められています。
この目標は、令和6年9月13日に閣議決定された「高齢社会対策大綱」で示された就業率です。

指標 2024年 実績 2029年 目標
60〜64歳の就業率 74.3% 79.0%以上
65〜69歳の就業率 53.6% 57.0%以上
70歳までの就業確保措置の実施率 34.8%
※2025年実績
40.0%以上

■第3:事業主が行うべき諸条件の整備等に関して指針となるべき事項
高年齢者がその能力を十分に発揮し、安心して働き続けられる環境を整えるために、企業が取り組むべきガイドラインが示されています。

[1 事業主が行うべき諸条件の整備に関する指針]
企業には、環境整備が求められます。 加齢に伴う身体的機能の変化に対応するため、作業環境や施設のバリアフリー化、知見を活かせる業務配置、貢献度に応じた適切な処遇体系を構築することが求められています。
[2 再就職の援助等に関する指針]
定年等により離職する者に対し、再就職援助措置の実施、ハローワークなどの公的機関が提供する支援サービスを積極的に活用し、円滑な労働移動を促進すること。
[3 職業生活の設計の援助に関する指針]
年金制度や雇用継続制度など、職業生活の設計に必要な情報を提供し、個別相談に応じる体制を整えること。また、高齢期を見据えたキャリア研修の実施や、将来に向けた学び直しの機会を提供すること。

■第4:高年齢者の職業の安定を図るための施策の基本となるべき事項
高年齢者が直面している現状や意識、労働環境の変化について、6つの視点からまとめられています。

[1 高年齢者雇用確保措置等の円滑な実施]
・65歳までの雇用確保の徹底(義務)
令和7年4月から「希望者全員の65歳までの雇用確保措置」が義務化され、指導等が徹底されます。また、高齢期の処遇改善や賃金・人事制度の見直しを行う企業への助成措置が強化されます。
さらに、高齢期を迎える就職氷河期世代を見据え、定年前の無期雇用転換を図る企業への支援を強化します。

・70歳までの就業確保の推進(努力義務)
70歳までの就業確保措置の普及・拡大に向け、企業への助成措置が強化されます。 雇用によらない創業支援等措置については、指針やフリーランス新法の遵守を徹底させつつ、好事例の普及が図られます。

・待遇の確保
「同一労働同一賃金指針」の周知・指導を通じ、定年後継続雇用時の不合理な待遇差の解消が図られます。

[2 高年齢者の再就職の促進]
・ハローワーク「生涯現役支援窓口」の活用
全国約300箇所の専門窓口において、多様なニーズに応じたマッチングが推進されます。在職中からのセカンドキャリア研修や、AI・デジタル化に対応するための能力開発支援が実施されます。

[3 その他、職業の安定を図るための施策]
・シルバー人材センター事業の活性化
高齢女性やホワイトカラー層など、幅広いニーズに応じた就業先の拡大が図られます。地域課題や産業ニーズとマッチングさせることで、高齢期の活躍機会が提供されます。

・安心、安全な職場環境の整備
事業者の努力義務となった「作業環境の改善」について、改正労働安全衛生法に基づく指針の周知・指導が行われます。
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3.新たな「高年齢者等職業安定対策基本方針」の概要

今回の基本方針の改定は、単に「働く期間を延ばす」ことだけを目的としたものではありません。人口減少が加速する2040年を見据え、高年齢者の経験と意欲を最大限に発揮し、社会の重要な担い手として輝き続けられる環境を整えるための大きな一歩です。
「2.9人に1人が高齢者」となる未来を、労働力不足という課題の側面だけで捉えるのではなく、多様な世代が共生し、支え合う社会へと向かうチャンスとして取り組んではみませんか?


■参考資料

新たな「高年齢者等職業安定対策基本方針」を策定しました(厚生労働省)
新たな「高年齢者等職業安定対策基本方針」の策定について(厚生労働省)
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